こんにちは、TAFです。毎月1回暮らしや住まいに関するコラムを掲載していきます。
今夏も台風や大雨によって各地で自然災害による被害が見られるようになってきました。
最近も、震度5など大きな地震が起こっています。
平成では大きな自然災害がいくつもあり、その頻度も昔と比べ増えてきているので、今以上に注意が必要になってきているかと思います。
こうした自然災害に備えの一つとして、耐震リフォームについてお話ししていきます。
■地震への備え 耐震、免震、制震の違い
住宅の地震への備えとしては、「建物が地震に耐えるようにどれだけの工夫をするか」ということになるかと思います。
地震への備えを考えていくうえでよく目にする言葉が「耐震」と「免震」そして「制震」の3つです。
これらがどのような違いがある言葉なのかをご説明します。
・耐震
耐震とは「地震などでの建物の揺れに耐えること」を表す言葉です。
地震への備えとして最も一般的な備えが耐震工事です。
建物の壁にななめの筋交いを入れるなどで揺れに強い補強をします。
すでに完成している建物に対しても比較的容易に行うことができることから学校などの公共の施設にも多く行われています。
デメリットとしては大きな地震のたびにメンテナンスが必要になり、費用がかかってしまうことです。
・免震
免震とは「地震などでの建物の揺れを吸収すること」を表す言葉です。
建物の外側に揺れに耐える構造を加える耐震と違い、建物と地面との間に揺れを伝えにくくする構造を加えることで、地震から建物を守ります。
地面の基盤から直接建てられている建物の土台部分に揺れを吸収するアイソレーター、ゴムやダンパーを挟みいれることから工事自体は耐震補強の工事より大がかりのものにはなり費用もかかりますが、建物の外側の破壊を守るだけでなく、内側の家具などの破壊からも守ることができるようになります。
また土台と建物の間に設置することから、もともとの地盤が弱い場所に建てられている建物を守るためにも有効かと思います。
デメリットとしては長い期間にはなりますが、40年程度に1度は免震構造の部品の交換が必要になることです。
・制震
制震とは「地震などでの建物の揺れを吸収すること」を表す言葉です。
制震構造は建物と土台の間に揺れを吸収する構造を入れる免震とは違い、耐震のように建物は直接土台の上に建てられますが、壁の内側、柱の間に揺れを吸収するダンパーなどの制震構造を組み込み、揺れを熱エネルギーなどに変換することで地震での倒壊に耐えられるようにするものです。
デメリットとしては制震構造が壁の内側に組まれることから、内側の居住面積に影響が出るため、狭小地の建物ではあまり向いていないかもしれません。
また、耐震や免震の補強と比べ、揺れ自体は感じやすいようです。
■耐震診断
耐震診断とは建物が地震にどれだけ強いかを判定することをいいます。
通常はその建物の構造を知る、建築を行った工務店などに相談をし行うことになりますが、どうしてもそうした形がとれない場合はリフォームなどを行っている他の工務店に依頼することもできます。
次回も引き続き耐震リフォームについてお話したいと思います。では次回のコラムもお楽しみに。